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つかこうへいさんの遺言

「一番好きな映画は?」と聞かれたら、
悩んだ末、3つに絞らせてもらえれば絶対入る作品。
それが「蒲田行進曲」。
つかこうへいさんが亡くなりました。
簡潔な遺言を読みました。
私自身が自分の死について、普段漠然と思っていることを、
つかさんの遺言は見事に表してくれているような気がしました。
 
くしくもつかさんと同い年の従姉が2年半前に癌とわかり、
その時、余命2年と言われました。
内臓全体に転移し、今年に入りとうとう骨にまでも。
しかし、従姉は気丈に癌と戦って、いえ、共存して生きてきました。
2週間前に入院、そのとき「あと1,2週間」と最期を告げられました。
従姉は、なんと趣味の刺繍道具を持って入院し、
今もベッドで針を運んでいます。
今日が2週間目です。
 
今、従姉が何を思って刺繍をしているのか。
どうやって自分の死と向き合っているのか。
2年とか、2週間とか、人の命を計ることができるのに、
その命をどうして救うことができないのか。
そんな医学・科学の進歩っておかしい・・・
 
母から話を聞くばかりで、怖くて会いに行けません。
どんな言葉をかけたらいいのかわからなくて・・・
1年前に会った従姉は全くやつれてもいないし優しく美しかったです。
たぶん今も。
 
生き方を考えることは、同時に死に方を考えること。
そう何かで読みました。
「かわいそう」とか「悲しい」とかそういう言葉ではなく、
なにかもっと彼女の生をたたえる言葉で送ってあげたいのだけど。
生き方も死に方も定まらぬまま、従姉の最期をただ恐れているだけの私には、
まだその言葉が見つかりません。情けない。