ジョンがいなくなってからできなかったことがあります。
なぜかわかりませんが、前は全面目を通していた新聞や、本を読む気力が失せていました。
運転に集中したり、10kmひたすら歩いたりはできるのに・・・
昨日が四十九日。
「今日は1冊読む!」と決めて、ジョンを看取ったソファーで今、読み終えたところです。
「宇宙授業」中川人司著。
以前から興味のあった本です。おもしろくて一気に読んでしまいました!
宇宙に関する素朴な質問に簡潔にわかりやすく答え、
ウィットに富んだ一言が44すべての項目に赤字で添えられています。
「月が大きく見えるときがあるのはなぜ?」
「火星から見た空の色は?」
「宇宙開発と私達の生活は関係あるの?」
「宇宙では体はどうなるの?」
「宇宙ステーションでは何語を話して、何を食べてるの?ゴミはどうするの?」
「宇宙ステーションって肉眼で見えるの?」
「宇宙人っているの?」
さぁ、あなたが考えた答えと比べてみてください。
月が地平線近くにあるとき、建物や風景と比べてしまうので大きく見えるのです。
5円玉を手に持って前にできるだけのばすと、月はいつでもその穴に収まります。
火星では夕方は青い空、昼間はなんとピンク色の空が見えるそうです!
「マジックテープ」「テレビのリモコン」「ユニクロのフリース」「氷結の缶」・・・
他にも色々。みんな宇宙開発の副産物だそうです。
宇宙空間に長くいると、身長が5~7cmも伸びるんですって!
骨はスカスカになり筋肉が落ちてしまうので毎日の筋トレが欠かせないそうです。
国際宇宙ステーションでの公用語は英語。
でもロシアの技術も多く使われているのでロシア語も勉強しなければいけないそうです。
むずかしそう!
フリーズドライやレトルト食品が主ということは知っていたけれど、これは知りませんでした。
塩・コショウなどは無重力で目にはいると大変なことになるので水に溶いて持っていき、
目薬のようにポタポタ付けながら食べるんだそうです。
日本のレトルトカレーは大好評で、日本人飛行士がいないときも欠かさず常備しているそうな。
ゴミは無人輸送船が地球に戻るとき大気圏突入の際に燃やすとか。
私達が見ている流れ星は、時に「ゴミ焼却中」だったりして・・・
宇宙ステーションは月に1度、日本から肉眼で見えるそうです。
夕方、明け方と1月おきに、3分くらいどの星よりも明るく光りながら、
す~っと滑るように飛んでいくそうです。見たいなぁ!
ある科学者の計算では知的生命体のいる星は100万個以上あるそうです。
世界60カ国の言語のメッセージを乗せてボイジャーは今も跳び続けています。
日本語の「こんにちは」も。まだ見ぬ友に届くように・・・
なぜ人は宇宙をめざすのか?
マイルドな環境で住みやすい海から水棲生物が陸に上がったように、
まだ見ぬフロンティアを求めて活動領域を拡大したいという欲求は、
生命に組み込まれたDNAの仕業なのではないか・・・
宇宙へ出ていくかどうかはともかく(^^)、好奇心を枯れさせることなく、
また新聞や本などのページをめくっていきたいと思いました。
「宇宙授業」はじめのい~っぽにふさわしい本でした。