今日もブログ日和

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2018 年8月に読んだ本

読んだ本の数:13
読んだページ数:2347


お盆の季節だからというわけでもないが、
先月に引き続き、怪談絵本やあの世を覗くもの、妖怪ものなどが多かった。
浅田次郎さんのいかに生き、いかに死んでいくかを描いた物語は、
重いながらも惹きつけられる作品だった。
その合間の穂村弘さんに苦笑・爆笑、楽しい気分にしてもらった。



おもかげおもかげ感想
ICUで生死の境にいる主人公。65歳の定年の日に倒れ、意識だけがこれまでの人生を駆け巡る。棄児であったことへのこだわりと、それでも自力で生き抜いてきた矜持が支えとなり、現在の幸福な境遇にたどり着いた。出自にかかわる不思議な出会いと、彼を取り巻く人々の話だが、誰もかれもが暖かく、また真摯に生きていて惹きつけられる。幼なじみ・娘婿・看護師の3人は特に見事。最期の数ページは涙で文字がかすんで困ったが、満ち足りた思いで読み終えた。まだまだ未読の浅田作品があることがうれしい。
読了日:08月02日 著者:浅田 次郎



怪談えほん (10) はこ (怪談えほん10)怪談えほん (10) はこ (怪談えほん10)感想
語られていないところを想像してみたり、おうちに入ってからの女の子のことを考えてみたりすると・・・あぁ!怖い!
読了日:08月03日 著者:小野 不由美






怪談えほん (2) マイマイとナイナイ

怪談えほん (2) マイマイとナイナイ感想
色彩はとてもきれいでファンタジーなのだけれど、ちょっと気持ちが悪くて怖い。目にクルミの殻をはめる。その中から小さいナイナイがのぞいている。痛い!怖い!
読了日:08月03日 著者:皆川 博子






怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい感想
ものを動かすときに出るキイキイきしむ音。不気味で何か想像してしまう気持ち、確かに。すれ違った乳母車のお母さん、女の子と歩くお母さんの顔が怖い。最後、妹らしき三輪車の女の子はいるけれど、男の子は?大丈夫?
読了日:08月03日 著者:加門 七海





怪談えほん (4) ゆうれいのまち (怪談えほん4)怪談えほん (4) ゆうれいのまち (怪談えほん4)感想
私のベッドサイドにも窓がある。夜中に友達が誘いに来ても絶対に着いていかないようにしよう。しかも、寝室は2階だし!ゆうれいのまちで、ゆうれいの学校に行き、ゆうれいの友達と遊び、ゆうれいの食べ物を食べて大人になったこの子は今はゆうれいなのか?人間なのか?あまりわけがわからなかったけれど、絵が不気味で怖い。
読了日:08月03日 著者:恒川 光太郎




おまじない (単行本)おまじない (単行本)感想
「孫係」には共感した。がんばって回りから求められる姿をとってしまう。それはけっして嘘の姿ではないのだけれど、やはりときどき「しんどいな」と思ってしまい、「ひとりになりたい」と切望する。そうか!どこかで悪態をつけばいいのか。そして、「係」と思って割りきればいいのか。8編の短編の中、私に効くおまじないはこれだった。というか、これだけだった。期待が大きすぎたのか、残念。
読了日:08月06日 著者:西 加奈子



にょにょにょっ記 (文春文庫 ほ 13-3)にょにょにょっ記 (文春文庫 ほ 13-3)感想
フジモトマサルさんの足跡を追って出会った「にょにょにょっ記」おもしろい!何度も何度もふきだしてしまった。このおもしろい本を友達に送りつけて読ませたい!あの人、この人・・・でも、読者を選ぶのかなこの笑いのセンスは?順番が違ったが、さっそく「にょっ記」「にょにょっ記」を取りよせた。読んだ本は適宜処分するが、この本は本棚に永久保存。最終ページの日記にホロリ。フジモトマサルさんにもう会えないのが淋しいが、穂村弘さん、また、おもしろい人と出会えた。
読了日:08月07日 著者:穂村 弘,フジモト マサル



夕映え天使夕映え天使感想
一時、身を寄せていた女性らしき遺体が見つかりその確認に向かう男性、時効直前に出会ってしまった殺人犯と定年間際の警察官、「最後のとき」を普段と同じように過ごそうとする人々、樹海で夜を徹して単独任務に着く自衛官、どれもこれも息詰まるような短編集だった。心酔する三島由紀夫の死の勢いで自衛官になった小説家の話は、まさに作者の独白か。
読了日:08月10日 著者:浅田 次郎




にょっ記 (文春文庫)にょっ記 (文春文庫)感想
かわいい感じの「にょにょにょっ記」を先に読んでしまったので、ああ、下ネタもあるのねという感じ。友達に送りつけるのは「にょにょにょっ記」の方にしておこうと思いながら楽しく読んだ。長島有さんの解説もいかにも「にょっ記」風で、「勝手にシンドバッド」の残りで作った「渚のしやがれ」を聴いてみたくなった。
読了日:08月12日 著者:穂村 弘




にょにょっ記 (文春文庫)にょにょっ記 (文春文庫)感想
「奈良と鹿」は笑った。他の県もゆかりの動物を放し飼いにしたらいいと。群馬は馬、鳥取は鳥、熊本は熊!熊も怖いけれど「虎」なんか付く県がなくてよかった!順不同で「にょっ」シリーズを3冊読んだ。どれも面白かったが、私としては、「にょっ記」〈「にょにょっ記」〈「にょにょにょっ記」。だから、「にょにょにょにょっ記」とは会えないことが残念でたまらない。
読了日:08月15日 著者:穂村 弘




逢魔が時に会いましょう (集英社文庫)逢魔が時に会いましょう (集英社文庫)感想
園児に混ざっていた座敷童がゲームに参加したくて「座敷童の人?」に「はいっ!」と元気よく手を挙げてしまった場面が一番引き込まれた。おかしいやら、かわいいやら、かわいそうやら、しまいに焦る座敷童の気持ちになり緊張してしまった。間引かれた子供の精霊ではないかという布目の考察が切ない。しかし、現代の間引き人工中絶、想像をはるかに超えるその数を最近知った。もしかしたらそこここにたくさんの座敷童がいるのでは・・・。二人の会話もおもしろく、ドラマにしたらよさそう。「逃げ恥」のふたりがちらちら浮かんでしまった。
読了日:08月21日 著者:荻原 浩



えんま寄席 江戸落語外伝えんま寄席 江戸落語外伝感想
落語好きなので、本来は善人ばかりの登場人物の悪を暴くような内容に、はじめは嫌な感じがした。しかし、読み進めるうちにそれぞれの話が微妙に絡み合い、思わぬ展開になっていくストーリーに引き込まれてしまった。桂米朝師匠は「落語国の人々は、こんな人がいたらいいなと思える人ばかり」と言っていたが、こんなワルの部分もむしろ人間らしいかもしれない。とはいえ、古典落語が無性に聞きたくなった。閻魔、赤鬼、青鬼、烏のやり取りも楽しかった。
読了日:08月27日 著者:車 浮代



本当はちがうんだ日記本当はちがうんだ日記感想
「ああ!それあるある!」と思いながらクスッと笑ってしまうエピソードや、「そこまで妄想するか!」とあきれながらニンマリする話ばかり。おもしろかった!いつの日か、老人ホームのテレビの前で、穂村さんと一緒に「スーパージェッター」や「狼少年ケン」を喜び勇んで歌ってみたいわ~。
読了日:08月31日 著者:穂村 弘