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2023年7月に読んだ本

人気作家、万城目学さん、伊坂幸太郎さんのエッセイを読みました。エッセイはあまり好まないのだけれど、どちらもとてもおもしろかったです。両者とも、この想像力の豊かさがあれらの作品を生み出すのだなと納得したり、人柄の良さを感じたり。

また、いつも元気で明るい作品を書くと思っていた三浦しをんさんのまた違ったタイプの2作品を読み、作家も、いや人はいくつもの顔を持つのだろうなと思ったり。

久しぶりにアーノルド・ローベル作の易しい英語で書かれた絵本を読みました。日本人の感覚とはまたちょっと違う優しさかわいさを感じました。また図書館で借りてこよう!

 

来年の大河ドラマ紫式部。どうぞ史実に近いドラマになりますように。(「家康」には少しガッカリしているので)今月も楽しい読書でした。


読んだ本の数:11

SOSの猿 (中公文庫)SOSの猿
「私の話」「猿の話」無関係のような2つの話が同時進行する。どちらにも孫悟空とその一行が出現しやがて解決へ。「解決」と言えるのかどうかもわからないが、思いのほかおもしろく楽しかった。「親が子供のことばかり気にかけて人生を楽しまずにいたら、子供は鬱陶しいと思う」確かに。「(困っている人を助けられないかもしれないが)やれることをやるほかない」同感。
読了日:07月02日 著者:伊坂 幸太郎


風立ちぬ (ハルキ文庫 ほ 4-1 280円文庫)風立ちぬ
八ヶ岳サナトリウムで暮らす節子と私。死による別れが近づいているにも関わらず、ふたりで過ごす時間に幸福を感じている。悲しい・淋しい・辛いなどという思いを超越した満ち足りた時間が流れる。愛する人々との別れを、私はこんな風に迎えられるだろうか。「幸福だった」と失ってから気づくのかもしれない。実は、今がとても幸福なのでは。夏の森の緑、夜の雪に映る小屋の灯りなど、豊かな情景描写に八ヶ岳の風を感じた。「風立ちぬ、いざ生きめやも」さぁ、生きよう。
読了日:07月05日 著者:堀 辰雄


ザ・万遊記 (集英社文庫)ザ・万遊記
著者の本はまだ4冊しか読んだことがない。「パーマネント神喜劇」「かのこちゃんと・・」「悟浄出立」はよかったが、『好きな作家』と呼ぶにはイマイチだったのだが・・。加えてエッセイを読むのもあまり得意でない。それでもこの本を手にしたのは、著者の、渡辺篤史建もの探訪」愛に溢れた文がふんだんに載っていると知ったから。同じく「建探」を愛してやまない私としては大満足!そうなのよ!そうなのよ!合わせて文庫化で加筆された、北朝鮮ルポも大変興味深かった。他の文もどれもおもしろく、万城目学株が私の中で急上昇した。
読了日:07月06日 著者:万城目 学


仙台ぐらし (集英社文庫)仙台ぐらし
小説の9割方は読み終えた伊坂幸太郎さんの貴重なエッセイ。やはり好きだなぁ、この作家!という感想だ。豊かな想像力に感心し、とにかくおもしろい。そして人柄に惹かれる。収録された短編小説「ブックモビール」も含め、震災に対する思いも胸に響く。伊坂さん本人の、震災後の怯えて弱った気持ち、そんな情況だからこその小さな感動が伝わる。小説中の「光景でなく人の心を見に来い」の言葉が鋭い。仙台の喫茶店を訪ね、原稿を打つ伊坂さんに「伊坂さんですよね?」と声をかけたいな。
読了日:07月08日 著者:伊坂 幸太郎


月魚 (角川文庫)月魚
駅伝・便利屋・辞書作り・・など、明るく疾走するような作品ばかり読んできたので、著者はこういう作品も書くのだとまず思った。少年時代から強く惹かれあってきた真志喜と瀬名垣。父親との因縁もあり、距離の取り方に戸惑いながら成長していく。古書業を営むふたりの間に流れる静かな空気感が、読むうちに心地よくなってきた。性別に関係なく、求め合う強い思いがあることが、わかるような気がした。
読了日:07月15日 著者:三浦 しをん


禅、シンプル生活のすすめ (知的生きかた文庫)禅、シンプル生活のすすめ
著者の本は2冊目だが、暮らしに流され結構忘れていることが多い。今後いつかの私のために覚えておきたいことを。ボーッとする時間を持つ/朝の空気をしっかり味わう/いらないものを捨てる/字を丁寧に書く/大きな声を出してみる/部屋をシンプルに整える/息をゆっくりと吐いてみる/考えても仕方のないことは考えない/眠る前は嫌なことは考えない/今できることを一生懸命にやる/起こっていないことで悩まない/人のせいにしない/人と比べない/相手の長所に目を向ける・・
読了日:07月15日 著者:枡野 俊明


光 (集英社文庫)
なんと言ったらよいのやら、解説の吉田篤弘さんの言うように「津波」と「人」ふたつの容赦ない暴力の物語。あの震災後だったら著者も書きにくいテーマだったのでは。辛い話なのに展開が気になって読むのが止まらない。信之はこの後、何を思って生きるのか。妻の南海子は。親から虐げられている輔の境遇への無関心は、現実の世界でもたくさんの悲劇を生んでいる。三浦しをんさんはこういう話も書いていたのかと意外に思いながら、これからも読んでいきたい作家だと思った。
読了日:07月23日 著者:三浦 しをん


メメンとモリメメンとモリ
「お皿が割れたらまた作ればいい」確かに。「なんのために生きているのか毎日違ったっていい」「私たちは命を使って『バランスを取る遊び』をしているだけって考えることもできる」「楽しくなくちゃいけないわけでも、幸せでなくちゃだめなわけでもない」ちょっと落ち込んでいる時に読んだら、なんだか救われそうな言葉があちこちに。でも、そこでふと思った。色々な自分を認めることって、まわりの色々な人のことも受け入れるってことでは。のほほんとした絵本の形をとった、優しい哲学書と感じた。
読了日:07月23日 著者:ヨシタケシンスケ


頭がいい話し方 バカの話し方(プレジデント2023年7/14号)頭がいい話し方 バカの話し方
ほぼビジネス上の会話やスピーチのヒントだったが、役立ちそうなことも。「聞くが7~8割、話すが2~3割。」「1文は短く言いきる。」「アイスブレイク(初めに場を和ませる雑談)は相手を話題に。」詐欺師は最初は「聞く7割話す3割」で本題に入ったら比率を逆転させる・・にはなるほどと思った。ドリル形式のカタカナ表現や若者言葉もおもしろかった。ただ実際には、和語を多く用いた会話をしたいと思っている。
読了日:07月25日 著者:プレジデント社


Mouse Tales (I Can Read Level 2)Mouse Tales (I Can Read
7匹の子ネズミたちにパパネズミが聞かせる7つのお話。どのお話もかわいく、大人でもクスッと笑える。「雲の話」「のっぽのネズミとちびのネズミ」「ネズミと風」のお話など最後に「よかったね!」と声をかけてしまいそう。井戸が「痛い!」と言わないように、枕を投げてやる知恵などなんとかわいいのだろう!孫に、今、読む用に日本語版を、いつか読む用にこの英語版を贈ってあげたいようだ。子ネズミたちの寝顔、その後、暖炉の前で寄り添うパパママネズミの姿、いいなぁ!
読了日:07月27日 著者:Arnold Lobel


よあけ ゆうやけ にじやオーロラ 太陽のはなし (かこさとしの地球のかがくえほん)よあけ ゆうやけ にじやオーロラ 太陽のはなし
毎朝きれいな日の出を見て感動している。子供向けのやさしい解説で、そうか太陽の光と空気のなせる技か!とあらためて納得。虹も太陽傘や月傘なども、わかったような気がするが、オーロラとなるといまひとつ。これは現物を見に行くしかないか。(^-^)かこさとしさんの「自然のしくみ地球のちから」全10巻。次に「あさよる・なつふゆ」「あめ・ゆき・あられ・くも」も読んでみたい。少し怖いが「じしん」「かざん」の巻もいつか。
読了日:07月27日 著者:かこ さとし