学生時代、同姓同名のふたりの女の子がいました。
区別を付けるためについたあだ名は「A子」と「B子」。
A子は美人で頭がよくしかも性格もとてもよいみんなの憧れの的。
それにひきかえB子は・・・
そんなB子がようやく見つけたのは落語家への道。
「弟子入り」と言っても雑用ばかりの毎日、浮かない心でいたところへ、
かつての目の上のたんこぶA子が訪ねてきます。
兄弟子達と楽しく落語の話をするA子を見て、B子の心に屈辱の日々が思い出されます。
「A子は落語になんか興味なかったじゃない!
私がようやく見つけた落語に入ってこないで!」
突然のB子の剣幕に、訳がわからないまま優しいA子は、
「ごめんなさい」と帰っていきます。
師匠はB子を部屋に呼び、熱いお茶を入れてくれます。
そしてたったひとこと、
「あの子には、いつか心がようぬくうようになった時、謝っとき」
にっこり笑って立ち去る師匠。
草若師匠(渡瀬恒彦さん)かっこいい!
最近大好きなドラマNHK「ちりとてちん」。心がふっくらとした今日の1場面でした。
不器用で思うように事が運ばずに大切な友を疎んでしまうB子。
その冷え切った心を叱りとばすのではなく温かい洞察力をもって包む師匠。
「いつか心がようくぬくうなったとき」時を急かぬ本当の大人の余裕です。
私もこんな人になりたいなぁ!!
ちなみにB子は貫地谷しほりちゃん、最近注目している女優さんです。