今日もブログ日和

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戻りました

1か月近くお休みしましたが戻りました。

手術も無事終え、脳幹を圧迫していた腫瘍はほぼ摘出され、

放射線治療の必要もなく、再発の心配もないと言われ退院しました。

平衡感覚と味覚にまだ支障が残りますが、完全復帰には「半年」と言われています。

「一進一退」ではなく「一進一進」の状況で、もっと早くなるのではと思いますが、

焦らずに養生を続けようと思っています。

ご心配いただいたみなさん、ありがとうございました。

よいお年をお迎えください。

 

 

身体的には厳しい数日でしたが、精神的に満たされた数日でもありました。

感謝の気持ちを忘れたくなく、ここからは自分のための備忘録です。

長いです。どうぞスルーしてください。

 

【病院】

手術前、医師からは脳幹という難しい場所なので5~7割の摘出と言われていました。

ところが、先生の技術と尽力のおかげで、ほぼ摘出されました。

高度な技術といつも誠実な先生の人柄に感謝しています。

つらいICUを出てから病室では看護師さんたちに生かされていたと思っています。

適切な処置と親身な看護はもちろんのこと、患者にかける言葉の優しさに驚きました。

何もかもお世話にならなければいけない患者の心の負担にならないよう、

優しい丁寧な言葉にいつも感銘を受け感謝していました。

800床という大きな病院で、あの部屋に入れてもらったのも恵まれたことでした。

「個室的4人部屋」という一人一人が大きな窓を有した部屋でした。

先にいた3人の患者さんがそれは優しい穏やかな空気を作ってくれていました。

病院、それも厳しい手術後の脳外科の病室とは思えないくらい、

まるで小鳥のさえずりを聞くような心和やかな楽しい部屋でした。

同室だったみなさんの回復と健康を祈らずにいられません。

 

コロナと結婚式】

次男夫婦は1月に入籍し、同時期に始まったコロナ騒動に挙式は翻弄されました。

この頃ならと決めた12月がこんなことになろうとは思いもよらず。

中止にしたら、と内心私は思っていたのですが決行になりました。

「式後に手術」と決まってはいたのですが、後ろから押し寄せるコロナの脅威に、

私は不安になり先生に相談の結果、急遽、手術を優先することにしました。

ベッドで携帯を使い式の様子をリモートで見ました。

医師・看護師さんたち・同室の患者さんたち、みなさんがのぞきにきて、

笑顔で祝福してくれました。病院とは違った空気が流れ感動的でした。

リモートで私の顔と声が流れ、コロナ禍で見舞えない親族が安心してくれました。

長男の嫁は泣き出し、母は「今日一番うれしかったこと」と言っていました。

コロナ禍の思わぬ出来事でした。

 

夫・家族】

家事には一切手を付けたことがない夫が、今、すべてをやってくれています。

私が食べること・トイレに行くことしかできないので。

炊事・洗濯・掃除、経験がないだけに大変なことだと思います。

それが、なぜか私が今までやっていた通りにやっているので驚きました。

ペットボトルで買えばいいものを、やかんで麦茶(ティーバッグでなく)を煮だし、

お正月の買い物に余念がなく、今年は無しと思っていたお餅も搗きました。

私が起きた後のベッドを、いつも気持ちよく整えてくれているのには頭が下がります。

すぐ近くに住む長男夫婦・義妹も毎日訪ね、頻繁に手料理を届けてくれます。

夫・家族・親族にいくら感謝してもしきれません。

 

短くて30年来、長い人は55年もずっと親しくしているたくさんの友がいます。

大切な人たち、だからこそ病気のことは伝えていません。

心配をかけたくないからが一番ですが、

勝手なこちらの気持ちを言うと、手術前に騒がれたくなかったし、

ましてや「脳腫瘍」という病名に悲壮感を漂わせてほしくなかったから。

明日、年賀状で知り、さぞ驚くことと思いますが、もう、今ならお互いに大丈夫。

ふたりだけ、病気を知ったときから、揺れる思いや決意を聞いてもらっていました。

私の思いをじっと聞いて、最後に「わかった」「受け止めた」と応えてくれた友。

その一言を聞くたびに、実はまだ揺らいでいる気持ちを確固たるものにできました。

また、別の友は「入院により周りの人の支えがあって生きられることに気づく」と

入院前日「良い経験をしてきて」と私を送り出してくれました。

今、彼女に応えたいです。「はい!いっぱい経験してきました!」と。

 

ケイ

退院したら、さぞ喜んで飛びついてくると思っていたケイ。

私の顔を見ると、まるで逃げるように家じゅうを走り回りました。

しかたない待ってみようと思い横になっていると、恐々と近づいてきました。

そばに来たときに、そっとなぜて語りかけてみました。

「病気になって病院にいたけれど、ずっとケイに会いたかったよ。

ケイちゃんは楽しくしていたかな?」くり返しそっと声をかけ続けました。

すると突然、ケイの表情が変わりました。まるで、中国の京劇のように。

よその犬の顔が、慣れ親しんだケイの新愛を込めた顔立ちになりました。

目が違う!硬くなっていた体や毛がフワフワといつものケイになりました!

いきなり「おかえり!」と迎えてくれるより、気持ちが通じて嬉しかったです。

それからは片時も私のそばを離れず、いつも触れ合っています。癒されます。

 

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夫と散歩から帰ったケイ、「お母さん、どこにいるの?」

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「いた、いた!具合はどう?」

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「元気そうだから、ロープで遊ぼう!ボールにする?」