多くの人が子供の頃に読んだ経験があるであろう「坊ちゃん」。
それから30年後、初老の「やまあらし」と「うらなり」が銀座で待ち合わせをして・・・
「うらなり」はそんな場面から始まります。
地方の中学で起きた一連のあの出来事は対照的な性格の「うらなり」こと古賀先生から見たら、
いったいどう映ったのでしょう?「坊ちゃん」とはまた違った視点で振り返ります。
そして、その後の「うらなり」の暮らしは?「マドンナ」は?
興味津々、一刻も早く読みたかったのですが、そこは40年も前に読んだ本のこと、
まずは「坊ちゃん」から読んでみました。そして、それは正解でした。
2冊続けて読んで、いっそうおもしろかったです!
この作品を「初期漱石作品へのオマージュ」と評する著者小林信彦の言葉通り、
原作を大切に温め丁寧に培養した作品のような気がしました。