「おんなのことば」 茨木のり子
図書館でこの本を借りてきたのは2度目です。
やっぱり手元に置いておきたい!
とあちこちの書店を探して、ようやく2冊手に入れてきたのがおとといのこと。
昨日、我が家に来た友人が、「何読んでるの~?」と2,3ページめくるうちに、
ああ、もうジワ~ッと涙ぐんでいます。
「もう、泣き虫~!よ~し!プレゼント!持っていきなさい!」
そして、今日、別の友人に残りの1冊を郵送しました。
結局、手元に残ったのは図書館の本。
説明より抜粋します。
〔自分の感受性くらい〕
ぱさぱさに乾いていく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもがひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
友人が涙ぐんでいたのは、
〔わたしが1番きれいだったとき〕というおなじみの詩です。
女がしなやかで豊かな心を持ちながら強く生きていくための、
頼もしい教科書と思っています。
明日、また別の書店を当たってみよう!