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2022年7月に読んだ本

近所の図書館は毎月素敵な特集があります。

先月は「大人も絵本を読んでみよう!」

どれどれと子供の部屋を覗いてみると、魅力的な絵本がたくさん!

「かわいい」「おもしろい」「ファンタジー」なものばかりでなく、

大人にも楽しめるような絵本は国内のものにも見られますが、

特に海外のものに多いような気がしました。

ということで、7月は英語の絵本を多く読みました。

心に優しく響いてくる絵本がたくさんありました。

さらに、図書館子供の部屋の英語の絵本コーナーに通いそうです。

 

読んだ本の数:20


薔薇盗人 (新潮文庫)薔薇盗人
どれも情景が鮮やかに目に浮かぶ短編集。味わいは様々だか、それぞれの話を元にして単発ドラマが作れそうだ。「ひなまつり」の少女の健気な心情、「あじさい心中」の男女のさりげない心のふれあいが特によかった。お見合いを勧めた青年に、逆に慕われてしまう高齢女性を描いた「佳人」はおかしく、読むこちらまで少し照れくさかったり・・。
読了日:07月03日 著者:浅田 次郎


クジラ・イルカ―海の王者の生態と観察 (わくわくウオッチング図鑑)クジラ・イルカ―海の王者の生態と観察 (わくわくウオッチング図鑑)
哺乳類の鯨がなぜ海に入ったのか?しかも外見は完全に魚類なのに?と思い図書館へ。6500万年前、メソニクスという体調1.5mのオオカミに似た動物が鯨の祖先だそうだ。浅く暖かい南の海で次第に海に進出し、適応進化していった。水中で移動しやすいように流線型の体になっていったが、体内の臓器の作りなどは私たちと同じ。気に入らない雄の求婚は断じて拒絶する雌。種類によるが長い授乳期間をかけて子供を大切に育て、中には群れで子育てをする種も。年に1,2度グループの枠を超えて集まって交流など、夏にふさわしい楽しい読書だった。
読了日:07月07日 著者: 


Artists' Helpers Enjoy the EveningsArtists' Helpers Enjoy the Evenings
30年以上前に書かれた絵本。翻訳カードが付いているようだが、図書館本なのでなかった。有名な画家の仕事を手伝っている仲良し5人(5色)組クレヨンのさりげない日常のお話。白・黒・灰・褐色・エンジはいつも助け合い、仕事のないときはカフェに出掛けておしゃべりしたり、仮装パーティーでダンスをしたりとても楽しそう。色名が英語でなく、フランス語で表されているのが、難しいがおしゃれな雰囲気だ。Blanc・Noir・Gris・Bistre・Sanguine、描かれている色合いも淡く優しい。
読了日:07月08日 著者:M. B. Goffstein


落語推理 迷宮亭 (光文社文庫)落語推理 迷宮亭
カバーの写真に惹かれて購入。落語は好きだか、推理小説にあまり馴染みがなくどの作家もはじめて聞いた名前だ。バラエティに富み、ひとつひとつが濃厚なので、オムニバスとして読むのは少々大変だった。単品でゆっくり味わいたいと思った。中でも、1800年代に来日帰化した英国人快楽亭ブラックの重厚な文体の「幻灯」は、落語というより講談で聞いてみたい。映像にしてもおもしろそうだ。滑稽話や人情話ばかりでない、落語とミステリーの融合を見た。
読了日:07月09日 著者: 


DawnDawn
湖のそばの木の下で眠るおじいさんと孫。絵からも、短い文からも、静けさと心地よい冷涼さが伝わってくる。月が照らす湖からやがて水蒸気が沸き立ち、鳥のさえずりが聞こえ・・。ボートをこぎ出した湖も山も緑に、そして日の出!おじいさんと孫はこれからどこへ行き、何をして過ごすのか。楽しいことに違いない。美しい色彩の自然の中に、自分も気持ちよく飛び込んだ感覚を味わった。
読了日:07月09日 著者:Uri Shulevitz


Pushkin Meets the BundlePushkin Meets the Bundle
決してうまい絵とは言えない。特に犬のブーシキンの手足が不自然。それなのに、「いいよいいよそんなこと」と言ってしまいそうな愛らしい絵本。愛情独り占め状態であったブーシキンが、我が家のゴールデンレトリバーと重なる。ライバルのベビーの登場はさぞ寂しかったことだろう。でも、子守り上手なプーシキン、いいお兄ちゃんになれてよかったね。
読了日:07月09日 著者:Harriet Ziefert


Dear Rebecca, Winter Is HereDear Rebecca, Winter Is Here
レベッカのふゆだより」という邦題でも出版されているらしい。夏至冬至春分秋分について、地軸の傾きなどを交えた説明は、専門的な用語も多く辞書を引き引きだった。しかし、その後の祖母から孫娘への手紙は優しい。動植物の冬の暮らしが詩のように綴られている。冬が来るということは、夏への準備が始まるということなのだ。絵も落ち着いた色彩で快い。この道具はなんだろう?風見鶏が鷄ではなく、犬と猫になっている!など、楽しい発見も多い。季節は少しづつ少しづつ、しかし、確実に巡り続ける。
読了日:07月10日 著者:Jean Craighead George


あやし うらめし あな かなし (双葉文庫)あやし うらめし あな かなし
再読。この季節にふさわしい怪談のようであるが、また一線を画した哀しい魂の短編集。中でも「昔の男」「遠別離」が狂おしいほど切ない。戦地の海面で死した軍医に、立ち泳ぎをしながら挙手の敬礼をし、長らく彼の残した病院を守った総婦長。工事現場で年老いた戦争未亡人と、亡霊となったその夫の魂に触れ、思わず知らず「ありがとうございました。ごくろうさまでした!」と声にした現代青年。この2作に胸がえぐられるような思いがした。やはり戦争を綴った短編集「帰郷」と重なる。戦争と今を思い、些細な不平などこぼすまいという心境になった。
読了日:07月13日 著者:浅田 次郎


せつない動物図鑑せつない動物図鑑
へぇ~!と思うような意外な事実が多くおもしろかったのだか、はじめて聞いたようなあまり馴染みのない生き物が多かったのは少し残念。よく知っている生き物としては「犬はテレビが好きなふりをする」「カラスは嫌いな人間の顔を忘れない」「ヤギは正面を向いても自分のお尻が見える」「象の子供は鼻をしゃぶる」「シロナガスクジラの赤ちゃんは1日に90kg太る」・・。あまり見る機会はないが「タツノオトシゴは生涯同じ相手と夫婦で、しかもオスが妊娠する(卵を体内で育てる)」タツノオトシゴのオス、エライ!
読了日:07月14日 著者:ブルック・バーカー


グランデュードのまほうのコンパスグランデュードのまほうのコンパス
グランデュード(おじいちゃん)が魔法のコンパスを使って、4人の孫たちを世界中の楽しいところへ連れていってくれるお話。ポール・マッカートニーが絵本?孫?と、目をクリクリさせた若い頃のポールの顔を思い浮かべては意外な感じがした。だが、ポールも80才!この絵本を書いた3年前には、すでに8人の孫がいたという。孫に読み聞かせるために絵本を書く。いくつになってもカッコいいなぁ、ポール!ポップで楽しい絵本だった。
読了日:07月15日 著者:ポール・マッカートニー


Frog and Toad Are Friends (I Can Read Book 2)Frog and Toad Are Friends
以前NHKドラマ「この声を君に」の作中劇で見て、読みたかった本。読みやすい英語で書かれていて、声に出して読むと流れもよく心地い。賢いかえるくんと、ちょっととぼけたがまくん。相手を思い合うふたりの気持ちがなんとも優しい。がまくんはやることなすこと笑えるがその純粋さがかわいい。カタツムリに手紙を託してしまうところなど、かえるくんのボケぶりもいい。いい友達だなぁ!
読了日:07月16日 著者:Arnold Lobel


Frog and Toad Together (I Can Read Book 2)Frog and Toad Together
やさしい英語で書かれ、たぶん子供たちに向けた絵本なのだろうが、今回はまるでコントでも見るようにおもしろかった!大人だって十分笑えて楽しめる。1日のやることリストを書いてそれをなくすと動けなくなったがまくん。花の種を巻き、成長が待ちきれず、歌やお話を聞かせるがまくん。夢の中のかえるくんが消えてしまって大騒ぎするがまくん。愛すべきがまくん満載の1冊だった。
読了日:07月17日 著者:Arnold Lobel


Frog and Toad All Year (I Can Read Book 2)Frog and Toad All Year
かえるくんとがまくんは相変わらず自分のことより相手のことを一番に考える。相手の家の回りの落ち葉をまず片付けて、「喜んでくれるだろうな」と幸せな気持ちで眠りにつく。風でまた落ち葉は散らかっているのだけれど。大切な人に喜んでもらう、この幸福感、実は何にも勝るものかもしれない。春を探して歩き回る、幼い頃のかえるくんもとてもかわいい。四季の移り変わりの 描写がとても心地よかった。
読了日:07月18日 著者:Arnold Lobel


Days with Frog and Toad (I Can Read Level 2)Days with Frog and Toad
今回のかえるくんとがまくんはなんだか哲学的。やるべきことを明日に先送りしたいがまくん。なかなか上がらない凧上げを諦めそうになるがまくん。恵まれた状況を、ひとりになって静かに噛み締めたいかえるくん。あるあるそういうこと。4冊読み終えて、あらためて友達っていいなと思った。落ち着いた色彩で描かれた、野原やふたりの家の景色もなかなか魅力的。出会えてよかった名作だ。
読了日:07月19日 著者:Arnold Lobel


夜に猫が身をひそめるところ Think―ミルリトン探偵局シリーズ〈1〉 (ちくま文庫)夜に猫が身をひそめるところ Think―ミルリトン探偵局シリーズ〈1〉
クラフト・エヴィング商會吉田夫妻の架空の娘、吉田音による本(ということになっている)。厚手の紙にカラー写真満載で、なんと豪華なそして楽しい文庫本だろう!黒猫シンクが持ち帰った数々のおみやげの謎を推理する。そしてその謎解きから生まれた、小さな物語をはさみ、クラフト・エヴィング商會らしいふわふわやさしい空気に包まれる。「最初からやりなおそう」確かにいいことばだ。
読了日:07月20日 著者:吉田 音


関越えの夜: 東海道浮世がたり (徳間時代小説文庫)関越えの夜: 東海道浮世がたり
直木賞はじめ数々の賞を受賞した作家だそうだが、初めて読んだ澤田瞳子朝井まかてと同様、なかなか読ませる歴史時代作家と出会えて嬉しい。12編からなる短編だが、登場人物がどこかでさりげなくリンクしているのが楽しい。時には犬までもが橋渡しをしているのはほほえましかった。単なる人情ものではなく、人の心の闇や戸惑いをうまく描いている。第1話で江戸の失意の番頭が、最終話で京で新しい主を助ける様は読後感をいっそうよいものにした。私自身が歩いている東海道の描写も嬉しかった。忠助に負けず、私も京都まで歩かなければ。
読了日:07月26日 著者:澤田 瞳子


It Might Be An AppleIt Might Be An Apple
ヨシタケシンスケさんの作品は多数読んでいるのに、あまりにも有名な「リンゴかもしれない」が未読だった。図書館で英語版に遭遇し嬉しかった。ひとつのリンゴからこの素晴らしい想像力!これは楽しい!身長3㎜のリンゴ星人(?)がかわいい!表紙、裏表紙、すみからすみまで丁寧に手抜きのないヨシタケワールドを楽しんだ。
読了日:07月30日 著者:Shinsuke Yoshitake


Can I Build Another Me?Can I Build Another Me?
自分のコピーを作ろうと、お小遣いで買ったロボットに自分に関することを色々教え込む。外見、好み、思っていること・・。両親のそのまた両親と、たどっていく膨大なイラストがおもしろい。祖母の言葉が印象的だ。「人は木のように大きさも形も違うし、それを選べない。でも、どう育てるかは好きなように選べる。自分の木が好きかどうかに価値がある。」ひとりひとりの人の奥深さを思った。日本語版でも読んでみたい。
読了日:07月31日 著者:Shinsuke Yoshitake


What Happens Next?What Happens Next?
これは日本語版も読んでいたのでわかりやすかった。日本語でも英語でもそれぞれ素敵なニュアンスだ。死後のブランやお墓のデザインを楽しげに考えていたおじいちゃん。実は死ぬことが悲しくて怖かったんじゃないかと想像する孫の読みは深い。一面寒色で描かれた楽しそうな人々の中、一人たたずむ真っ白なおじいちゃんの姿が切ない。“What I Want To Do Now”これにつきる。
読了日:07月31日 著者:Shinsuke Yoshitake


プリズンホテル 1 夏 (集英社文庫)プリズンホテル 1 夏
仲蔵おじさんやその子分たち、花沢支配人・服部シェフ・梶板長らには惹かれるのだが、屈折した小説家の言動がどうも・・。4冊、手元にあるけれど、秋になったら「秋」の巻を読んでみようかな。浅田次郎だもの!
読了日:07月31日 著者:浅田 次郎