今日もブログ日和

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2022年5月に読んだ本

いろいろな著者のものを読んでみようと思いながら、

どうしても常連さん(?)から離れられず、5月もまるで「伊坂幸太郎祭り」(^_^)

同じ常連さんでも、そろそろ浅田次郎宮部みゆき北村薫朝井まかてさんが

少し恋しくなってきました。

6月は雨に降り込められて読書の時間が増えるかな?


読んだ本の数:10


夕映え〈上〉 (時代小説文庫)夕映え〈上〉
幕末から維新の激動の時代、庶民の暮らしを中心に据えたはなし。元武士の岡っ引きと居酒屋を営む女房、彰義隊に入った息子、難儀な環境に嫁いだ娘の行く末に、親たちと一緒に気がもめる。なにがなにやら・・、これからどうなっていくのやら・・というのが、この時代の人々の本音だっただろうなと思う。下巻では世間もこの親子もたぶん大きく動き出すのだろう。

読了日:05月05日 著者:宇江佐 真理


陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)陽気なギャングの日常と襲撃
殺し屋シリーズの殺し屋たちと同様、ギャングシリーズの4人も欠点すらが魅力的で大好きになってしまう。犯罪者なのに。おまけに誘拐犯までお人好しの好人物で、悪いのは陰で糸引く金持ちばかり。「毛を刈った羊には、神も風を和らげる」「卵を割らなければオムレツを作ることはできない」「最大の富はわずかの富に満足することである」笑いながら、なるほど~!!読了日:05月09日 著者:伊坂 幸太郎


吉原十二月吉原十二月
直木賞受賞の前作「吉原手引草」もおもしろかったが、こちらは四季折々の吉原の趣きが感じられ心地よい読書だった。気性も正反対の少女ふたりが楼主に大切に育てられ、ライバルの花魁として花開く。広い教養を身に付け、時に厳しい言葉や出来事に翻弄されながらも、ぶれないふたりは見事。幸せな結末も嬉しく、角突き合わせながら仲良く老いていくふたりのその後が目に浮かぶ。
読了日:05月11日 著者:松井 今朝子


あつあつを召し上がれ (新潮文庫)あつあつを召し上がれ
小川糸さんの食べ物の表現はすばらしい!何度つばを飲み込んだか。雄ブタの愛人のはなしは理解できなかったけれど、他の6編は皆、暖かくも切ない。子供や若い人の目から描いた話は、「うん、うん、これからもがんばって!」そんな気持ちで読んだ。夫を亡くした後の妻と娘、そして認知症のさなかをさまよう女性の話は、いつか自分もと切なさが一層増した。おいしいものを大切に生きなければ。煎った煮干しで出汁を取って、丁寧に味噌汁を作ってみようかと思った。
読了日:05月12日 著者:小川 糸


銀の匙銀の匙
以前、挫折した「銀の匙」を安野光雅さんの絵に惹かれ読み終えた。臆病で繊細な子供と、常に彼を懐の中で慈しむように育てた伯母さんの日常が、美しい文と優しい挿絵で心地よい。茶箪笥・茶箱・火鉢・洗い張り、懐かしい道具や町並みの絵の他に、お白粉花・鬼灯など植物を使った遊び、お手玉・あやとり・うつし絵、「レンゲの花さいた」などの遊び歌など文中の様々なものが懐かしい。中勘助さんより70年後の私の子供時代に、それらが残っていたことに感銘を受けた。それからまたほぼ70年たった今、同じ年月なのになんと隔世の感があることか。
読了日:05月16日 著者:中勘助


陽気なギャングは三つ数えろ (祥伝社文庫)陽気なギャングは三つ数えろ
雪子の息子慎一が大学生になったことで、年月がたったことを感じたが、4人のキャラクターは相変わらず。響野のダメぶり、成瀬の思慮深さぶりが際立ったようだ。また、雪子の体内時間ばかりか運転技術の巧みさ、久遠の動物愛(?)と飄々とした行動の素早さに磨きがかかったようで楽しい!あとがきで、扉のことわざは英語のことわざの和訳と知り、しゃれたことわざがあるものと思った。辞書の部分も相変わらずおもしろく、ストーリーと共に楽しんだ。銀行強盗、続けてほしいな。犯罪なんだけど・・。
読了日:05月17日 著者:伊坂幸太郎


機長からアナウンス (新潮文庫)機長からアナウンス
20年以上前に書かれた本でデータとしては古いだろうが、機種の特徴、コックピットの様子、国内外の空港の事情、さらには他国パイロットとの会話など興味深かった。エコノミークラスを快適にすべきという著者だが、20年後の今もその不自由さは変わらない。経験のないファーストクラス、ビジネスクラスに思いを馳せながら読み終えた。飛行機、見たい!乗りたい!
読了日:05月22日 著者:内田 幹樹


人は話し方が9割人は話し方が9割
ようするに「幇間のようにってこと」読みながらしばしばそんなことを思った。よい意味で。相手にイヤな思いをさせない。いい気持ちにさせる。『「(相手が)幸せでありますように」と祈りながら話す』と著者も最後でまとめている。当然と言えば当然の記述ばかりであるし、返答のキーワードをストックしておくなど好感を持てなかった。ついうっかりやってしまいそうなことは胸にとどめておこうかとは思う。「話すより聞く」「相手の話を奪わない」「正論で責めない」
読了日:05月23日 著者:永松 茂久


ヨチヨチ父 とまどう日々ヨチヨチ父 とまどう日々
もうじきパパになる息子に贈ろうかと、とりあえず図書館で借りてみた。贈ることに決定!おもしろい上になにかちょっぴりでも役立ててもらえそう。「赤ちゃん裁判があったらその動機の8割は『ねむたかったから』」そうだよねぇ。自身の子育て時代も思い出してとても楽しかった。
読了日:05月25日 著者:ヨシタケシンスケ


ゴールデンスランバー (新潮文庫)ゴールデンスランバー
首相暗殺の濡れ衣を着せられた青柳雅春。実はその影には周到な陰謀が・・どんどん引き込まれハラハラドキドキしながら読んだ。時々ビートルズの「ゴールデンスランバー」を聴きながら。700ページ近い長編を読み終わったあとに、あれ?この人は?と始めの方を読み返す相変わらず伏線回収の伊坂ワールド。しかし、親や友達の前にも姿を見せられない青柳雅春がなんともかわいそうな最後だった。そんな中、学生時代の仲間はもとより、脇役の岩崎、将門、轟、保土ヶ谷、児島の人柄に気持ちが救われた。「人間の最大の武器は習慣と信頼だ」
読了日:05月28日 著者:伊坂 幸太郎