今日もブログ日和

犬・本・料理大好き!節約しながらエンジョイシニアライフ♪

2021年9月に読んだ本

「はじめての文学」シリーズ全12巻は7人目までを読んだここで終了。他の5人の作家はたぶん自分とは合わないだろうと・・まぁ、食わず嫌いなのですが。(^^;)

さぁ!今月は何を読もう!取り寄せた「謎解き『江戸百』」広重の浮世絵の中に何が見つかるか?以前、NHKで世界の著名な絵画の中に主人公が入っていくというおもしろい番組がありました。少しそんな気分。

くーさんのブログで紹介されていた清少納言と定子の関係には以前から興味があったので、その関係を図書館で借りてこよう!

新聞で紹介されている最近の本にも興味深いものがあるし・・

再読したい本、積読本も山ほどあるし・・

どこかで「時間」売っていないかしら?(^_^)

 

 

読んだ本の数:12

サライ 2021年 7月号 [雑誌]サライ 2021年 7月号 [雑誌]
付録の伊能図レジャーシートが素晴らしい!詳細な地名の中に、自分の住む町や近隣の町の名を見つけた時には胸が震えるようだった。伊能忠敬がこの辺も歩いたんだ。ここに村人が生活していたんだ。江戸時代にタイムスリップした気分になった。測量機器や測量の様子も細かく記され、伊能ファンとしては地図と共に宝物のような1冊だ。
読了日:09月01日 著者: 


滅びの前のシャングリラ (単行本)滅びの前のシャングリラ
1ヶ月後に小惑星が衝突して地球が最後の日を迎えるという荒唐無稽な設定。暴力シーンも多く言葉遣いも悪い。それなのに途中で読むのを止められないほどおもしろく、そして心に響いた。コロナ禍の今、もちろん地球最後の日ではないけれど、社会の風景が変わっていくのとどこか重なる。本屋大賞第7位の作品だが、私としては上位に選ばれた3作品より引き込まれた。限りある時間で人が最後に求めるものは何なのか。これまで理不尽な思いを引きずっていたが、最後の時間を生き生きとすごす登場人物全員を、抱きしめたいような思いで読み終えた。
読了日:09月03日 著者:凪良 ゆう


日本の原風景日本の原風景
見開きで安野さんの絵とエッセイを楽しめる画集。私は東京下町で生まれ育ったせいか、佐原・佃島・川越・金沢の家並みや人々の賑わいを描いた絵にまず惹かれた。あとがきの安野さんの言葉「自然の風景の中に住んでさえいれば、そこは本当に安住の地なのである・・」にも納得。今は豊かな自然を目にして暮らす幸せを毎日実感している。コロナ禍、今は出かけることもままならないが、いつか描かれた場所を訪ねてみたい。ケーシー高峯さんへの思い、「大志の歌」でも拝読した「蝦蟇高校校歌」など、愉快な安野さんにも再会できてうれしかった。
読了日:09月04日 著者:安野 光雅


はじめての文学 よしもとばななはじめての文学 よしもとばなな
人気があるのを横目で見ながらあまり読んでこなかったよしもとばななさん。短い文章なのに「えっ、どういうこと?」と読み返すところがあったり、年齢的に合わなかったかなと思ってみたり。それなのに読み終わったら自分がとても素直な気持ちになっていることに気づき驚いた。これがよしもとばななさんの魅力かと思った。「バブーシュカ」「デッドエンドの思い出」を読んだとき、特に心が穏やかに満たされるのを感じた。「生命という大きなものへの感謝を文章にして記したい」あとがきの一節になるほどと思った。
読了日:09月06日 著者:よしもと ばなな


はじめての文学 小川洋子はじめての文学 小川洋子
博士の愛した数式」「ミーナの行進」「とにかく散歩いたしましょう」など好きな作品もいくつかある小川洋子さん。未読3作品既読2作品のこの短編集は、その不思議さ不気味さに、どうも私は着いていけなかったようだ。
読了日:09月07日 著者:小川 洋子


人間というもの (手塚治虫からの伝言)人間というもの (手塚治虫からの伝言)
迷った末に選んだ道が、思わぬ幸福をもたらしたり、その逆に悲惨な結末が待っていたり。様々な人生を描いた6編。どれもがまるで実写のドラマや映画を観ているように鮮やかだった。「ブラック・ジャック」「ミッドナイト」からの2編が、性善説を具現化したようで暖かい余韻が残った。
読了日:09月08日 著者:手塚 治虫


赤猫異聞赤猫異聞
幕末から明治へ揺れ動く時代、大火により囚人400人が解き放ちとなった。鎮火後、戻ってくれば減刑という条件の中、権力者の邪魔者となる3人の囚人のみ「3人とも戻れば無罪放免、ひとりでも戻らなければ全員死罪」と告げられる。意趣返しを心に秘めたこの3人がめっぽうかっこいい!そして、最後の章で主役は囚人から二人の役人へと変わるが、このふたりの展開に驚き胸が打たれた。義理、人情、そして信念・・なにを行動の軸とするか。今の時代に生きる自分には難しい問いだが、考えさせられ、そしてとにかくおもしろかった!
読了日:09月11日 著者:浅田 次郎


愛とは何か? (手塚治虫からの伝言)愛とは何か? (手塚治虫からの伝言)
手塚治虫が描く、肉親への愛、動物への愛、国家への愛・・様々な愛の物語。手塚治虫が描く女性たちがなんとも色っぽく美しい!
読了日:09月18日 著者:手塚 治虫

 


鬼を待つ (光文社文庫 あ 46-12 光文社時代小説文庫)鬼を待つ (光文社文庫 あ 46-12 光文社時代小説文庫)
最愛の亡き妻に瓜二つのおよえを見て心乱れる清之介。信次郎の清之介への非礼無礼が、荒手ではあるが清之介を守っているように思えてしまったシリーズ第9巻。およえや出方のわからぬ兄から、信次郎・伊佐治、そして信三・おみつらにどうぞ清之介を支えてほしいという思いで読み終えた。私もおちやと同じように清之介ファンのようだ。
読了日:09月21日 著者:あさのあつこ


未来未来
イヤミスは嫌!と避けていた湊かなえ作品を初めて読んだ。未来の自分から手紙が届くという冒頭に惹かれて。読ませる力に圧倒された。目を背けたくなるようなシーンが続くのに、同時に最後まで目が離せなかった。親による虐待・育児放棄・貧困・過剰な締め付け、学校でいじめに走る子供の根源はそんな環境にあるのだと思った。壊れていく人々の中で、立ち直る篠宮先生と恋人原田くんの章が救いだ。「未来からの手紙」の存在が、ふたりの少女たちの胸に「助けを求めよう」という思いを生む最後に、微かだが光を感じて読み終えることができた。
読了日:09月25日 著者:湊 かなえ


三千円の使いかた (単行本)三千円の使いかた
年齢が近いせいか、母智子や祖母琴子の章では共感することも多かった。特に名前も同じ、夫婦関係もよく似た智子の章は、お金の話題とは別に熟年夫婦関係の修復の裏話を読んでみたいよう。同じような年齢の翔平の母の口癖「そういうマジなのやめようよ~」にはムカッ!その姿勢で一生、生き抜けてしまう人もいるのだろうな。「お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない。」琴子の言葉は確かに。とはいうものの、残高に一喜一憂しながら家計簿をつける毎日に、お金の占める割合は大きい。
読了日:09月29日 著者:原田 ひ香


ギフト (ポプラ文庫 は 9-2)ギフト (ポプラ文庫 は 9-2)
原田マハさんの作品であり、カラーの挿し絵も美しいことで手にした。短編というより、さらに短い詩を読むような感覚。シュンと落ち込んだり、口を尖らせホッペを膨らませた顔が、最後には柔らかな笑顔に変わるような微笑ましい話の数々。ちょっと気恥ずかしいような、でも若い頃に読んだら感慨も深かったことだろなぁと思う。優しい気持ちになれる短編集だった。
読了日:09月30日 著者:原田 マハ