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2020年11月に読んだ本

少し前まで、今評判の本を「これは読まねば!」とひたすら追い求めていた気がします。最近、今の自分に必要な本、それが再読でも、今、読みたい本を開くことが良い時間の過ごし方なのだと気づきました。今、入院を控え病院のベッドで読む本を1か月前から選んでいました。荷物に入れた本、さぁ、何冊読めるのか?それ以前にはたして読めるのか?とはいえ、本は常に身近に置きたい友達です。

 

読んだ本の数:10

あと少し、もう少し (新潮文庫)あと少し、もう少し (新潮文庫)感想
「君が夏を走らせる」を先に読んでしまい、大田君にもう一度会いたくて読んだ本。「君が・・」と同様に心地よく、読み終えるのが惜しいようだった。それぞれの事情や思いを胸に駅伝の襷をつなぐ6人の中学生が、皆、魅力的だ。一見、頼りない上原先生の一言も、実はいつも的を射ている。設楽君・大田君・ジロー・渡部君・俊介・桝井君、それぞれの間に見え隠れするさりげない思いやりがうれしい。彼らの数倍年を重ねてしまったが、そんなきめ細やかな思いの持てる人でいたいと思った。


読了日:11月06日 著者:瀬尾 まいこ
十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞 (幻冬舎文庫)十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞 (幻冬舎文庫)感想
これまでに読んだ源氏物語とは大きく違う弘徽殿女御・光源氏・朱雀帝の姿が見られおもしろかった。自分にも人にも厳しい弘徽殿女御と、女たらしの光源氏とは最も違った人種のようで、実は誰よりも通じ合う本質を持っているようだ。腹違いのふたりの宮たち、語り手の雷・水兄弟の、強いコンプレックスを持ちながらも、相手に寄せる思いがいじらしい。様々な不便がありながら、平安の暮らしを懐かしむ雷の心情が伝わる。現代は明るすぎる、言葉が汚い・・・いかにも。
読了日:11月11日 著者:内館 牧子


という、はなし (ちくま文庫)という、はなし (ちくま文庫)感想
3度目の再読なのにまるで「はじめまして」のようにクスッとさせられた。アンテナ氏と一緒に情報過多の空を仰ぎ、携帯電話のおかげで絶滅してしまった「待ち時間」を懐かしみ、この本を読みながら「ゆったり味」の1時間を楽しむ。いいなぁ!こういう時間!
読了日:11月12日 著者:吉田 篤弘


つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)つむじ風食堂の夜 (ちくま文庫)感想
再読の感想を書こうと思ったがうまくまとまらない。初めて読んだときの自分の拙い感想に感心するくらい。しかし、この心地よさ!私はきっとまたいつか訪れるのだろうな月舟町を、つむじ風食堂を。
読了日:11月16日 著者:吉田 篤弘


ころべばいいのにころべばいいのに感想
すぐに読めてしまう絵本だから、「再読」などと大袈裟なことを言うのは気がひけるが・・・。前に読んだときは、前半にたっぷり笑わされ「そう!そう!」と激しく共感した。しかし、後半はなんとなくおもしろさが半減した感じで読み終えてしまった。ところが、今度は後半に深く共感。読むときの気分ではまりどころは変わるものだ。要するに気の持ち用。時々、開いた方がいい絵本だ。
読了日:11月18日 著者:ヨシタケシンスケ


二週間の休暇〈新装版〉二週間の休暇〈新装版〉感想
数年前に吉田篤弘さんの「という、はなし」、穂村弘さんの「にょっ記」シリーズでフジモトマサルさんを知り、もっと触れたくなりAmazonでこの本を注文した。届いて漫画と言うことに初めて気づいた。漫画は読むのが苦手かも…と思ったが、そんなことはなかった。日菜子さんと鳥たちのさりげなく優しい世界になんの抵抗もなく浸り、心がスルスルとほどけていくようだった。いいなぁ!私だったら…犬の世界に行くかな。
読了日:11月19日 著者:フジモト マサル


小さな男*静かな声 (中公文庫)小さな男*静かな声 (中公文庫)感想
心地よいのだが、読み終えるのにずいぶんと時間がかかってしまった。「静かな声」には共感する部分が多かった。気にはかけているが付かず離れずの姉弟の関係も、自分と弟たちを見るようだった。「小さな男」は些細なことにこだわりすぎとも思うが、そんなことを実は自分も思いながら暮らしているのかもしれない。柔らかな時間の最後、ミヤトウさんと「小さな男」がほほえましかった。
読了日:11月20日 著者:吉田 篤弘


うちの旦那が甘ちゃんで 7 (講談社文庫)うちの旦那が甘ちゃんで 7 (講談社文庫)感想
友人が贈ってくれた本なのでなんとか読み終えたが、最初から最後まで入り込めなかった。「おもしろい」「よかった」という声も多いので、文体もストーリーも私には合わないというだけなのだろう。私が読んでいる時代ものとは全く違い、こういう時代ものもあるのかという感想だった。なんとか魅力を見つけなくては・・・日本橋から箱根を越えて東海道を歩いた自身の思い出を、少しだけたどることができた。
読了日:11月21日 著者:神楽坂 淳


日本橋本石町やさぐれ長屋日本橋本石町やさぐれ長屋感想
あまりにもライトな時代ものを読んでしまったので、迷わず宇江佐真理さんのもとへ。そうそう、こうでなきゃ!口が悪かったり、けんかっ早かったり、裏店の人々は欠点も多いけれど、意地も矜持も持ち合わせている。物やお金もないけれど、困っている人を見過ごせず、いざという時は助け合う。こういう世界に浸りたくて、時々戻って来たくなる。こういう時代ものが好きだ!
読了日:11月24日 著者:宇江佐 真理


高円寺純情商店街本日開店高円寺純情商店街本日開店感想
子供のころ、東京下町の我が家の暮らしは近所の商店街ですべて事足りていた。そして、駅前にスーパーができ、それらの商店は一つを残してどれもなくなった。同じころ、正一と同じように共に寝起きしていたおばあちゃんが亡くなった。なんだか重なるなぁ。隣のケイ子ちゃんが無心で阿波踊りに加わった場面、気づいたら涙が流れていた。悲しいのでもないし、うれしいのとも違う・・何かが胸の中で大きく動いた。
読了日:11月25日 著者:ねじめ 正一

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