先月の誕生日まで67年間、まったく大きな病気もケガもなく、
「健康優良オバサン」と自他ともに認めていたのに、
10日前に突然、脳腫瘍が見つかりました。
どこも痛くもかゆくもなく、気分爽快、スイスイ活動できるのに・・・
唯一の不調、右耳の聞こえが悪いために撮ったMRI。
気軽にその結果を聞きに行ったときに、耳鼻咽喉科の医師に告げられました。
「大きな腫瘍があります。このまま大きくなると命にかかわります。」
青天の霹靂、こういう場合にこの言葉が正しいのかどうか、予想外のことでした。
その日から3日間、「死」という言葉が頭の大部分を占めました。
その医師の指示で、3日後に今度は聴神経の専門医の診察を受けました。
最初の若い医師とは違い、H先生の説明はわかりやすく丁寧でした。
「99.9%良性なので手術で取り去り、残れば放射線治療を。」とのことでした。
ここでかなり救われた思いがしました。
その後、「さらに脳外科の先生の診断を」と言うことで、
昨日、脳腫瘍の専門のN先生の診断を受けてきました。
「悪性ならば、一刻の猶予もないけれど、これは良性です。」とのこと。
さらに「取り去れば仕事でも運動でもこれまで通り普通にして良い」とのこと。
毎年、腫瘍除去手術件数も多く、経験豊富な先生が頼もしく手術をお願いしました。
こんなブログを書くとは思ってもいませんでした。
ブログからスッと姿を消してしまおうかとも思いました。
今朝、3時台に目が覚め、眠れずに本を読んでいたら、
ベッドの頭の上にある窓がオレンジ色に染まってきました。
朝日に照らされた雲が力強く上に伸びていました。
私は大丈夫!まだまだ、まだまだ・・・そんな気持ちになりました。
今回のような巨大病院には足を踏み入れたこともなく、戸惑い圧倒されました。
こんなにもたくさんの人が病と闘っているのかと改めて感じました。
そしてそこに従事するたくさんの人々の忙しそうな様子、最新の機器・・・
何もかもに驚いています。
家から高速を使っても小1時間かかる病院にはいつも夫が付き添ってくれます。
聴神経の専門医の診察を待つ間、「余命宣告されるのでは」と不安がいっぱいでした。
震える手を夫がずっと握ってくれていて、どれほど救われたことか。
定年退職後働かない、家事は一切しない、しゃべらない・・・
日頃の夫に対する不満など何だったのでしょう。
そうそう、家事を手伝ってくれるようになりました。口数も増えました。
息子たちにはお嫁さんがついています。
でも、夫は私がいなくなったら・・・それを一番思いました。
まだまだおいしいものをたくさん作ってあげたい。食後のおいしいコーヒーも。
仕事や趣味より、そんなことを願った自分がおかしいようでした。
これから検査が続き、12月の次男の結婚式後の手術になりました。
3cmを超える腫瘍を取り去るには10時間以上かかるそうです。
限られた人にしか話していませんが、病気のことを案じてくれる人々、
夫、そしてケイの存在が本当にありがたいです。
ケイ、ゴールデンレトリバーのフワフワは素晴らしい癒しです。