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2019年9月に読んだ本

読んだ本の数:6
読んだページ数:1747

 

人魚の眠る家」は読後、映画も見たが、どちらも強烈な刺激を受け、同時にこれまで知らなかった多くのことを知り、また考えさせられた。今月最後の「いつかの岸辺に跳ねていく」はそれとは逆にやさしく温かい気持ちに包まれた。こんな風に1日1日を丁寧に生きたいものだ。小説の中からも得るものは大きい。


ふしぎな図書館 (講談社文庫)しぎな図書館 (講談社文庫)感想
村上春樹初心者のせいか、なんだかよくわからないままに終わってしまった。挿絵には惹かれたのだが。このままのストーリーでいいから、最後だけ、母親とむくどりの平穏な暮らしに戻れていたらよかったと思った。
読了日:09月05日 著者:村上 春樹,佐々木 マキ

 


バースデイ・ガールバースデイ・ガール感想
村上春樹はやはり私には合わないかなと思った矢先、これはよかった。海外の小説を思わせるような洒落た会話に、不思議だが心地よい空気に包まれた。彼女は20才の誕生日に何を願ったのだろう。いつまでもその答えを思い描いて楽しめる。6日後にバースデーを迎えるというこの時期に読んでよかった。特別な日を大切にすごそうと思う。
読了日:09月05日 著者:村上 春樹,カット メンシック

 


人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)感想
大変重いテーマではあったが、興味深く展開に惹き付けられた。何をもって死、あるいは脳死というのか?我が子の死を受け入れなければならない状況の親の気持ち、臓器移植が必至でドナーを待つ親の気持ち、それぞれに添いながら疲弊する読書だった。しかし、同時に読んでよかったと思える本だった。読者の心を癒すエピローグに、感謝したい気持ちで読み終えた。
読了日:09月07日 著者:東野 圭吾

 


蒼色の大地 (単行本)蒼色の大地 (単行本)感想
「螺旋プロジェクト」は最初から明治を舞台にした「蒼色の大地」以降を読む予定でいた。昭和の「コイコワレ」が先になってしまったが、2冊目の本書を読んで、海族山族の対立の深さとそれがほぼ体質的なもので、自分の意思ではどうにもならないものとわかってきた。現実に目を移せば、様々な国々の間で、解決の糸口が見つけにくい問題が山積している。現代版海族山族か?しかし、本書の中では、最終的に近づき手を差しのべ合った灯と新太郎。現実の世界でもそうなればいいのにと思いながら読み終えた。
読了日:09月17日 著者:薬丸 岳

 


ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫)ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫)感想
近未来のイギリス。有能な弁護士の妻にひきくらべ、主人公ベンは親から相続した財産はあるようだが、無職で何事にも打ち込めない冴えない34才。アンドロイドが人間に代わり様々な仕事をこなす時代に、ベンの前に現れたのはレトロな旧式ロボットのタング。ベンとタングの珍道中の末、いつの間にかどちらも成長し・・という話だが、とにかくタングが愛らしい。旅の途中、訪れた東京の描写も楽しかった。シンプルなストーリーながら、思いの外楽しめた。
読了日:09月20日 著者:デボラ インストール

 


いつかの岸辺に跳ねていくいつかの岸辺に跳ねていく感想
未来が見える徹子と、そんな徹子を案じながらずっと見守り続ける幼なじみ護の物語。軽く読み進められる話だったが、読後、深い感動とずっと浸っていたい心地よさで満たされた。徹子を励ます弥子の言葉が胸に残る。「未来なんて、ほんの少し長生きすれば、誰だって見られるでしょ?」私の未来のページは、過ぎたページに比べたらはるかに短い。いい未来を綴りたいと思った。
読了日:09月26日 著者:加納 朋子