yahooブログからはてなブログへ移行する間に、
seesaaブログに寄り道していたこともあり、1か月分の投稿が抜けています。
本の記録だけ抜き出して残しておきたいと思いました。
読んだことを忘れてまた同じ本を買ってしまったりするから。
あれ?そんなの私だけかしら?(^^ゞ
カゲロボ
人間ばかりか、時にはネコや金魚、鉄の箱などの姿で、ひとりの人をずっと見張り・見守るカゲロボ。不思議な設定で面白く読んだ。私にはカゲロボはいない(と思う)。だから、自分で縫っていかなくちゃね。
読了日:06月05日 著者:木皿 泉
そして、バトンは渡された
瀬尾さんの作品を読むといつも感じること「世の中、こんなにいい人ばかりじゃない!」。そして、読み終わっていつも思うこと「ああ!読んでよかった!」。この本もその最たるものだった。優子ちゃんも娘にしたくなるくらい本当にいい子だけれど、森宮さんの熱く、とぼけた、それでいて優しいキャラクターがたまらない。優子ちゃんから森宮さんに語り手が変わった最後の数ページ、じんわり胸が熱くなった。親身(まさに親の立場)になれる相手のいる幸せをあらためて思った。
読了日:06月09日 著者:瀬尾まいこ
ひと
はじめて読んだ小野寺史宜さん。爽やかで読みやすく、いい作家と出会った。一部の登場人物を除いて、みんなとても真っ当に生きている。「おかずの田野倉」の人々、新習志野の友人親子、そして、だれよりも聖輔と青葉、みんな「品がいい」を通り越して「徳が高い」。読んでいるこちらにまでそれが伝染してきそうな気がしてしまう。馴染みのある土地が多く、中でも学生時代アルバイトをしていた「日本橋東急」の文字がうれしかった。「ライフ」「家族のシナリオ」も読んでみたい。今日の夕飯はどうしてもコロッケを作らねば!
読了日:06月10日 著者:小野寺 史宜
志ん生一家、おしまいの噺
頬を春風に吹かれるような、志ん朝さんの軽快な落語が大好きで手に取った本。志ん生さんの長女美津子さんの飾らぬ語りは、隣のおばさんのおしゃべりを聞くようだ。ご家族を次々と見送り、お辛かったことだろう。63才で逝ってしまった志ん朝さん。今、ご存命でも80才と思うと、天国へ呼び寄せられた神様が恨めしい。手元にある音源が、いっそう宝物に思えた。
読了日:06月12日 著者:美濃部 美津子
ころべばいいのに
「イヤなことがあった日は、自分が主人公の映画の一番かわいそうなシーンを撮影中」「かわいそうポイントをためてあとでほしいものと交換してもらえる」が笑える!「はげましセット」を出動させたり、雨がやむまで避難していたり、この辺はやはり実用的。「ころべばいいのに」と思っちゃっていいのよね。
読了日:06月22日 著者:ヨシタケシンスケ
昨日がなければ明日もない
「読後感が悪い」という感想が多かったので覚悟して読み始めた。いや、おもしろいじゃないの!さすが宮部みゆき!読む手が止まらないと思ったら、最後の最後で辛い結末に。朽田美姫の言動を見ていて「名もなき毒」の原田(げんだ)いずみを思い出した。どうしようもない「悪」は存在するのかもしれない。ふとしたところにちりばめられた、懐の深い言葉や、さりげないやさしさに救われる。
読了日:06月26日 著者:宮部 みゆき
人質カノン
「八月の雪」「生者の特権」は、不器用でゆっくりとだが、主人公が確実に再生の方向に歩みだしたことが感じられてよかった。「漏れる心」の存在しない息子をいる者として暮らす浅井夫人が哀れ。どんな事情が生み出した息子なのか思いを馳せてしまう。
読了日:06月29日 著者:宮部 みゆき