今日もブログ日和

犬・本・料理大好き!節約しながらエンジョイシニアライフ♪

2022年9月に読んだ本

図書館司書さん制作の「大人に絵本を。」のリストから図書館の絵本を次々に。絵本担当の司書さんとお話もして、「退職したらお手伝いに来ます!」と月1回の書架整理のボランティアにも立候補。本に囲まれて過ごす時間、いいだろうなぁ!

気づいたら小説は2冊しか読んでいませんでした。小説の世界観に浸るのもとても魅力的なのだけど、絵本やエッセイの世界を渡り歩きながら、ちょっと心を整えたい気分の9月でした。


読んだ本の数:18


世界でいちばん幸せな屋上 Bolero―ミルリトン探偵局シリーズ〈2〉 (ちくま文庫)世界でいちばん幸せな屋上 Bolero―ミルリトン探偵局シリーズ〈2〉 (ちくま文庫)感想
サイドAとサイドBのさりげない結び付きも楽しかった。しかし、それ以上に、サイドBの「アンジェリーナ」の5人の若者のその後が、そこここに散りばめられていたことにワクワクした。カタハバ→石山部長、バリカン→カフェボレロ店主、ララ→トップルーフレコード店主、アオイ→イラストレーター、シカツメ→タクシードライバー、こうして書き連ねてしまうとつまらないが、最終章でこれに気づいたときは旧友に会ったような思いだった。吉田篤弘さんの「架空の娘音ちゃん」作のシリーズ1・2、柔らかい空気は父譲りのようだ。(^-^)
読了日:09月04日 著者:吉田 音


ものがたりの家-吉田誠治 美術設定集-ものがたりの家-吉田誠治 美術設定集-感想
同時進行に「英国の間取り」を読んでいるが、歴史や地域ごとに精密に描かれたあちらと違い、夢の世界に誘われる空想の家の本。「階段堂書店」「夢想家のツリーハウス」「几帳面な魔女の家」「七人のこびとの家」「長屋住まいの浪人」など楽しい!「森の中の診療所」は恩返しに来たタヌキがなんともかわいく、まさしくものがたりの世界だ。想像がムクムクひろがり、いつまでもゆったりと眺めていたい本。贅沢で丁寧でセンスがよい。少し高価だが買ってよかった。
読了日:09月05日 著者:吉田 誠治


はくぶつかんのよるはくぶつかんのよる感想
映画「ナイトミュージアム」を思い出しながら、それより遥かに幻想的な静けさに包まれた本。地球が生まれてからの記念写真を見ているようだ。これからも黄色い蝶が飛び回れる、健康な地球であり続けますように。近所の図書館の司書さんによる「大人に絵本を。100選」の中の1冊。次々と読んでみたい。
読了日:09月08日 著者:イザベル・シムレール


嫌老社会を超えて嫌老社会を超えて感想
やや疎まれることはあっても、愛着を持って受け入れられ、人によってはリスペクトすらされていた。そんなかつての老人像は大きく変化した。年金制度などの恨み(?)などから、迷惑な存在と思われているのではないかという著者の危惧が「嫌老」の文字に込められている。今の日本を下り坂を歩む「心配停止」社会と称し、人生の下山途中である高齢者と重ねる。「賢老」の文字に励まされながら、冷静に下山の道を歩みたいと思った。「自分の立ち位置を見極める」「シフトダウン」「自身の心身を治める」「自分の死生観を持つ」
読了日:09月10日 著者:五木 寛之


奇跡集奇跡集感想
おもしろかった。快速電車1区間15分の走行中、乗り合わせた7人にスポットを当てる。具合が悪くなった人を気遣う人々、痴漢の冤罪を証言しようと勇気を奮う人、迷惑な音漏れを注意した人・された人のやり取り、どうということのない風景に、作者らしい柔らかな空気が流れる。「人って悪いもんじゃないよね」読者をそっと勇気づけるような作品だった。
読了日:09月12日 著者:小野寺 史宜


世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 - (ワニブックスPLUS新書)世界のニュースを日本人は何も知らない3 - 大変革期にやりたい放題の海外事情 - (ワニブックスPLUS新書)感想
タイトルに惹かれ、著者は国連関係の仕事をしていたということもあり、期待しすぎたのかもしれない。おもしろい話や、へぇ~と思う話もあったが、何やらスキャンダルの暴露本のように感じてしまった。どの国にも、人格の優れた人、そうではない人はいるのではないかな、というのが正直な感想だ。
読了日:09月15日 著者:谷本 真由美


あかりあかり感想
生まれたての赤ちゃんがおばあさんになるまで、そっと寄り添っていた1本のろうそくの物語。明度彩度を落とした色彩に気持ちが落ち着く。「人間は誰でも心の底にしいんと静かな湖を持つべきなのだ」茨木のり子さんの詩の一節をなぜか思い出した。ろうそくの小さなあかりは静かだが温かい。そんな人になりたいと思った。
読了日:09月16日 著者:林 木林


としょかんライオン (海外秀作絵本 17)としょかんライオン (海外秀作絵本 17)感想
なんとステキな絵本!図書館の大人たち、子供たちの表情、そしてなによりライオンのしなやかな動きが伝わってくるような絵がいい!最後のページのライオンの満足そうな顔はいつまでも見ていたくなる。ライオンがいる幸せな図書館。決まりは守らなければ。でも、訳があって守れないことももある。うん。
読了日:09月17日 著者:ミシェル ヌードセン


天動説の絵本 (安野光雅の絵本)天動説の絵本 (安野光雅の絵本)感想
著者はあとがきで「知っていることと、わかっていることは区別して考えてほしい」と述べている。中世に自分が生きていたら、当たり前のこととして天動説を信じ、魔法使いの存在を信じて暮らしていたと思う。地動説を考えたコベルニクス、それを支持して火炙りにされたブルーノ、裁判で自説を曲げざるを得なかったガリレオに想いを馳せる。子供の頃、上野の科学博物館で見た「フーコーの振り子」を、また見に行きたくなった。絵本としては多い文字を楽しみ、「旅の絵本」に通じる絵を楽しみ、よい絵本に出会えた。
読了日:09月18日 著者:安野 光雅


アンジュール: ある犬の物語アンジュール: ある犬の物語感想
ラフなタッチの鉛筆デッサンなのに、鮮やかな色が見えるようだ。文字はないが捨てられた犬の表情や、後ろ姿からさえ、哀しみ・戸惑い・絶望が伝わってくる。最後に少し望みが見えそうだか、いや!飼い主に捨てられた犬の心の傷はそんなに簡単に救われない!名作絵本に文句を言って読み終えた。
読了日:09月22日 著者:ガブリエル バンサン


しでむししでむし感想
「しでむし」というのを知らなかった。BURYING BEETLEという英名を見て、えっ!もしや?後書きに「死出虫」という漢字の説明があった。生まれ、育ち、そしてやがて死ぬ。その影には食べる・食べられるの図があるのは当然のこと。普段、忘れていたた自然の連鎖を思い起こさせてくれる絵本。繊細な絵が見事!読了日:09月22日 著者:舘野 鴻


ゴリラのくつやゴリラのくつや感想
ゴリラの「とうちゃん」はどんな靴でも作れる靴屋。しかし、「ぼく」のリクエストには・・。素朴な絵、靴作りの名人なのに自分は裸足という、「紺屋の白袴」を地で行くおおらかな「とうちゃん」がいい。
読了日:09月22日 著者:谷口 智則


お江戸暮らし ――杉浦日向子エッセンス (ちくま文庫)お江戸暮らし ――杉浦日向子エッセンス (ちくま文庫)感想
杉浦日向子さんの江戸愛をエッセイと漫画で凝縮した本。どれも興味深かったが、「吉良供養」には大いに納得。吉良側の死傷者の詳細を知ると、いつも美談と思っていた四十七士を見る目が変わる。確かに吉良の家臣たちは気の毒だ。あまり悲惨にならない漫画の表しかたもよい。浮世絵師小林清親に触れていたのも嬉しかった。江戸から東京への移り変わりを清親の浮世絵から感じていたが、その弟子の井上安治の「100年前の東京を切り取った」ような浮世絵も見てみたい。東京下町生れの私も、やはり「そば派」。きれいに手繰ってみたい。
読了日:09月29日 著者:杉浦 日向子


しごとをとりかえただんなさんしごとをとりかえただんなさん感想
確かに家事は色々な仕事満載で、だんなさんにそれをわかってもらえてよかった。それにしてもドジなだんなさん。
読了日:09月29日 著者:ウィリアム ウィースナー


絵描き絵描き感想
読み終えて作者は若い方かと思った。お年を見て意外だった。デザインも色彩も新鮮で、若々しく生き生きした息吹を感じる。1枚1枚の絵を切り取って壁に飾っておきたい。絵を描く才能があったらなぁ・・。
読了日:09月29日 著者:いせ ひでこ


100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)感想
「のらねこ」になってから、そして「白いねこ」と出会ってからのねこは本当に幸せそう。動かなくなった白いねこを抱きしめて泣くねこの姿は本当に切ない。最後、「死ぬ」ことの意味を言葉でなく静かに示してくれている。死ぬことは怖いけれど、永遠の命なんていらない。
読了日:09月29日 著者:佐野 洋子


あつかったら ぬげばいい (MOEのえほん)あつかったら ぬげばいい (MOEのえほん)感想
何となくウツウツとしていたら、義妹が自分の本棚から贈ってくれた。「◎◎ならば◎◎すればいい」どれもごくごく当たり前のこと。それが頭に浮かばない時のなんと多いことか。時にクスッと笑いながら、すっかり心が軽くなっていた。
読了日:09月30日 著者:ヨシタケ シンスケ


かみはこんなに くちゃくちゃだけど (MOEのえほん)かみはこんなに くちゃくちゃだけど (MOEのえほん)感想
見開きの左側にいいこと、右側に悪いことが。たとえば「きれいなものがなにかだんだんわかってきたの」「かたほうのめはみえなくなってしまったけど」これって順番逆に読んでもよくない?そうか!どんなにマイナスなことでも、見方を変えたらなにかプラスなことが見つかるかもしれない!うん!
読了日:09月30日 著者:ヨシタケシンスケ

笑う

ちょっとウツウツしていてブログ、サボり気味です。

いや、軽いもんで、そうだな~おしゃれに言うなら「ミスティブルー」って感じ。

ブログのお友達のところへもお邪魔せずごめんなさい。

でも、もうほぼ抜け出しています。

妙薬があったから!

 

数日前、東京の友達がLINEで「ともちゃんちで見たホタテは忘れられないわ!」と。

ホタテ?食べさせたか?それに『見た』?

ああ、わかった!「ホタル」の打ち間違い、あるいは変換ミス。

大笑いしました!涙を流すほど笑いました。

そうしたら、あれなんだか心が軽~くなっている!

 

昨日、実家を訪ね、母や弟夫婦とおしゃべりをし、

ちょっとミスティブルーの私に義妹がこの本をくれました。

 

 

2冊、一緒にしてしまいましたが、義妹がくれたのは右の「あつかったらぬばいい」。

そう、そうなんだよ!シンプルに考えて動けばいいんだよ。

かわいい絵でヨシタケシンスケさんが語りかけています。

「よのなかがみにくくおもえてきちゃったらひかるがめんをみなきゃいい」

「つかれているかどうかわからなくなったらつかれたことにすればいい」

「みかえりがほしかったらしょくぶつをそだてればいい」

「へやがちらかっていたらとりあえずむきだけそろえればいい」

「きょういちにちなにもすすめられなかったら

        136おくこうねんのうちゅうのれきしにおもいをはせればいい」

なるほど!そうだよね~。

 

左の本は今図書館で借りてきた本。

福井県立図書館の司書さんたちが作りました。

タイトル、まさに私、そう思っていました!「100万回死んだねこ」って。

先日読んだばかりで、それまでずっとそう思っていた!

図書館の司書さんたちが利用者の問い合わせに頭をひねった例がたくさん。

それがひとつひとつ大笑いで、しかもいかにもよくありそうな覚え間違いばかり。

友達にも見せたいので、買ってしまおうかなと考えています。

 

例を挙げます。私の感想も書いてみました。

夏目漱石「僕ちゃん」かわいい!

池井戸潤「下町のロボット」確かにいつか作るかも?

村上春樹「IQ84」そりゃ、ちょっと低めかしら?

恩田陸「なんとかのカーニバル」いや、夜歩くのでカーニバルは騒音かも?

宮部みゆき「ソロモンの秘宝」確かにね、ソロモンときたらお宝がありそう!

小川洋子「先生が好きな等式」ああ、等号と不等号かな?

金原ひとみ「蚊にピアス」蚊にどうやってつけるの!?

これ最初の7作品です。この後を読むのが楽しみやら、もったいないやら。

 

最後にこの写真。このセンス!

表紙裏にこんな物が挟まっている芸の細かさに脱帽です。

福井県立図書館の司書さんたち、あっぱれです!

 

 

笑う門には福来たる・・昔の人はよく言ったものです。

今、アレクサが軽快なジャズを流してくれています。

笑い・本・音楽、欠かせないエッセンスだな~。